天然資源に負担をかけず、プラスチック汚染問題の解決を
大量廃棄される植物残渣の有効活用を目指して
王正雄(弊社取締役)は、竹製わりばしの製造機械を開発し、世界トップシェアを占める実績を上げていました。しかし、わりばし製造の過程では、成形されるわりばしの量よりも多く、竹材の残渣が発生します。廃棄される大量の残渣をなんとか活用できる方法はないのか。この問題意識から、王の開発は始まりました。
1990年、先ずは竹粉などの原料で燃料棒を開発。そして、2006年には竹を主材とした重複使用できる食器の開発にも成功しました。
プラスチック汚染の解決へ生分解性へのこだわり
2008年、王は増田厚司(弊社会長)と共に、あらゆる天然植物繊維からの素材開発に向けた研究を開始します。
増田は、セルロースからのエタノール抽出に携わっていましたが、抽出のためにわざわざ粉末状にしたセルロースが大量の残渣になってしまうため、何とか有効活用したいと考えていました。
両名がこだわったのは、植物由来の原料で作ること。
社会問題化していたプラスチック汚染解決に新素材を役立てるには、生分解性が必須と考えたためです。
自然から採り自然に還せる製品の完成
2010年、植物由来の原料を用いた容器開発に成功。
プラスチック、PLA、メラミンを一切含まない製品を作るため、でんぷんの持つ柔剛な特性を応用した独自の工法を開発。
放置竹林の竹、稲わら、トウモロコシの芯など、これまで廃棄されていた資源を無駄なく活用し、使用後は自然に還せる製品が完成しました。